ストックオプションとは、自社の役員や社員などに、自社株をあらかじめ定められた価格および数量で一定期間購入できる権利を付与する仕組みのことです。 たとえば未上場企業に勤めるAさんが今後一定期間内であれば、自社株を一株あたり300円(行使価格)で1万株まで購入する権利を与えられたとします。 その後会社は順調に成長し、見事にIPO(株式上場)に成功し、株価は上昇を […]
企業が株式や債券などを発行して、投資家から資金を直接調達する証券取引。間接金融と違い、介在者がいないため「直接」金融と呼ばれます。 一般に急成長を狙うベンチャー企業では、毎年獲得した収入だけでは、必要な投資資金を確保することはできません。したがってベンチャーキャピタル(VC)などの出資者から多額の出資を受け入れて資金需要を満たしていくことが必要になります。 […]
企業が運転資金や設備投資等のために銀行からお金を借りること。「お金を借りる人(企業)」と「お金を貸す人(預金者)」の間に、第三者(銀行)が存在するため、「間接」金融と呼ばれます。 ただし銀行も貸し倒れリスクがあるため、誰にでも融資するわけではありません。現在、銀行が企業への融資を判断する際には「企業格付け」という基準が使われています。企業は「正常先、要注意先 […]
自己資金の乏しい小企業が本格的に成長していくためには、設備投資や仕入れ費用を外部からの資金調達で賄わなければなりません。資金調達の手段は銀行からの「借入」と投資家からの「増資」に大別されますが、両者では審査される基準が全く異なります。 (1)借入れの審査基準 借入では、倒産せず、返済を着実に行うことができるかが評価されます。そのため、過去の業績や取引先の信用 […]
会社が内部で管理を行うための会計の仕組みのこと。納税に直結する財務会計とは違い、あくまで内部管理用であるため、法的な縛りはありません。会社によって様々な管理会計制度が導入されています。 管理会計の主な目的は会社の財務的な状況を「見える化」して、今後の意識決定に活かすことにあります。たとえば事業部制を採用している会社では事業部毎の売上、コスト、利益 などが明ら […]
定められた会計ルールに従って、事業活動の成果を明らかにするための会計。あくまで内部利用が前提の管理関係では自由に制度を設計できますが、財務会計では法令を遵守した会計処理が求められます。 財務会計で開示すべき情報は財務諸表と呼ばれ、株式会社においては、「貸借対照表」、「損益計算書」、「株主資本等変動計算書」、「個別注記表」の4つであり、これに加え […]
返済不要の自己資本が全体の資本調達の何%あるかを示す数値のこと。計算式は「自己資本÷総資本(自己資本+他人資本)」となります。 自己資本比率は負債が適切な水準にあるかどうかを判断する代表的な指標です。この数値が高いほど、財務的な健全性は高いと言えます。 業種や会社の規模によっても異なりますが、一般的には自己資本比率が60%程度以上あれば超優良企業、40%程度 […]
決算の際に今年一年間の勘定科目ごとに分類した帳簿を作成し、これまでの取引内容の総まとめを閲覧するために作成する書類のこと。 経理は、日々発生する取引結果を日付順に記録していくことからはじまります。日付、勘定科目、取引金額を、入ってきたものと出て行ったものそれぞれについて記入していきます。これを仕訳といい、仕訳を記録した帳簿を仕訳帳といいます。仕訳帳では、家計 […]
企業の財政状態及び経営成績を表すために作成される様々な書類のこと。これにより自社自身で経営分析をすることはもちろん、株主等の利害関係者に報告するために作成されます。 財務諸表の中で中心となるのが、財務三表とも呼ばれる「損益計算書」、「貸借対照表」、「キャッシュフロー計算書」です 損益計算書は今期どれだけの収益を上げて、そのためにどれだけの費用を使い、その結果 […]
今期1年間でどれだけの収益を上げて、そのためにどれだけの費用を使い、その結果、いくらの利益を得られたのかを表したもの。「Profit&Loss Statement」(P/L)とも呼びます。 基本的な計算の方式は以下の通りとなっています。 (1)売上高-売上原価=売上総利益 売上原価は、その売上高に対応する原価です。その差額の売上総利益は、いわゆる粗利益といわ […]
今期末時点における財政状態(資産・負債・純資産の状態)を示す決算書です。「Balance Sheet」(略してB/S)とも呼びます。 貸借対照表は、資産・負債・純資産から構成され、次のような基本構造になっています。 借入金や株主資本の状況等を分析することで、会社の財務状況の健全性を判断することができます。 参考出所:中小企業庁「中小企業の会計 31問31答」 […]
「営業活動」「投資活動」「財務活動」の3つの分類で期首から期末までの「お金の流れ」を表します。損益計算書の売上や費用には、売掛金など実際にはまだ現金化されていない部分も含まれています。あくまで「実際のお金」に限定したのがキャッシュフロー計算書です。 一般に優良な会社の場合は、営業キャッシュフローがプラス(本業好調)、投資キャッシュフローがマイナス(将来への設 […]
キャッシュフローのうち「営業キャッシュフロー」と「投資キャッシュフロー」を合計した金額。企業が生み出したキャッシュのなかで自由(フリー)に使える資金のことです。 実際は投資キャッシュフローは通常はマイナスの値となるため、会社が営業活動で稼いだキャッシュから、現在の事業を維持するために投資しなくてはならない資金を差し引いた金額になります。 フリーキャッシュフロ […]
固定費とは売上高の増減に関係なく、毎月発生する費用のこと。代表的な固定費としては、正社員の給与、地代家賃、減価償却費などがあげられます。 一方、変動費は、生産量や販売量に比例して増減する費用です。原材料費や物流費用などがその代表例です。売上高が増える(=製造・販売数量が増える)とうことは当然ながらそれに応じて原材料の仕入れ費用や商品を運ぶ物流費用は増加します […]
「損益」と「利益」の分かれ目となる売上高のこと。それを上回る売上高であれば利益が出ます(つまり黒字)が、それを下回る売上高であれば利益が出ない(つまり赤字)ということです。 事業にかかる費用には固定費と変動費があります。そして売上から変動費を引いた数字を限界利益、限界利益を売上で割った数字を限界利益率と言います。限界利益率とは商品1単位あたりの利益率のことで […]